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IPv6普及度計測
IPv6普及度計測について
現在、IPv6に関する関心は世界的に高まってきており、IPv6によるインターネットの規模も着実に成長を続けている状況にあります。特に、日本ではすでにIPv6をサポートするネットワーク機器やアプリケーション、インターネット接続サービスも増えてきており、実際の利用環境が整いつつあります。
本調査は、IPv6の利用状況や運用状況等を計測することを目的として、平成15年度から開始された総務省事業に基づき実施したものです。
  • 平成15-17年度:「インターネットのIPv6への移行の推進のための実証及び調査研究に係る請負」
  • 平成18年度-:「IPv6のトラフィック及び利用状況の調査研究の請負」
月次報告
2006年11月
IPv6インターネットの規模

アドレスブロックの割り当てブロック数の推移は、国別には2006年11月現在、米国が最も多い国となっています(グラフ1)。 米国は前月比で増加しており、他国との差をやや広げつつあります。また、2番目のドイツ、3番目の日本、4番目の英国もそれぞれ同程度割り当て数を伸ばしています。 なお、いずれも順位に変動はありません。

グラフ1:国別IPv6アドレスブロック数(2006年)

IPv6の移行度

あるIXを通過するIPv4トラフィックとIPv6トラフィックを計測し、その量を比較したところ、前月と比較して目立った変動はなく、現在はあまり顕著に伸びを示していません(グラフ2)。 IPv4インターネットが成長を続けていることを踏まえると、IPv6インターネットもIPv4インターネットと同様に成長の途上にあるものと考えられます。
一方、月内の推移を分析すると、土曜、日曜に比率が低下するなど曜日による変動が若干見られ、IPv6インターネットが業務用途でより多く利用されている可能性がうかがえます(グラフ3)。

グラフ2:IXにおけるIPv4とIPv6のトラフィック量の比較(2006年)

グラフ3:IXにおけるIPv4とIPv6のトラフィック量の比較(2006年11月)

IPv6インターネットの安定度・信頼度

BGP4+で広告されているIPv6経路の平均ASパス長の推移を集計したところ、年間を通じて平均AS長が3から5の間に収束しており、またピーク時を除くと3から3.5の間にあることが分かります(グラフ4)。 IPv4インターネットのBGPルーティング情報の分析では、年間を通じ概ね4から5の間に収束しているのに比べ、IPv6は短いことが分かります*1。 平均 ASパス長は各経路へ到達するために通過するAS数の平均値で、AS 相互間のピアリングが進むと短くなる傾向があります。 この傾向は月内でも大きくは変わりません(グラフ5)。
これは前述の通り、IPv6アドレスの割り当てが集約を前提としていること、またIPv6インターネットの普及がまだ大きく進んだ段階ではないことから、ピアリングの構造が単純である等、経路の構成や経路数が複雑化していないことが要因として考えられます。 一方、こうした構造を維持したまま発展できれば、IPv6インターネットはIPv4インターネットよりも経路構造的に単純化されることから、安定運用のための維持管理が容易になることが期待されます。

グラフ4:BGP4+の平均ASパス長(2006年)

グラフ5:BGP4+の平均ASパス長(2006年11月)

IPv6インターネットの特徴

2ndレベルドメイン別にIPv6/IPv4レコード登録数比率を集計したところ、2006年11月現在、ドメイン種別には、ISP等ネットワーク事業者が用いるadが顕著であり、以下政府機関等(研究機関を含む)向けのgo、地方自治体向けのlg、主に地域向けのgeo、学術機関acと、公共部門が上位を占めています。 一方、ne、or、coといった民間部門(NPO、NGO等の非営利団体を含む)は割合が低くなっています(グラフ6)。 この理由として、政府のIT戦略本部が発表した「新IT改革戦略」におけるIPv6の位置づけが明確化し各機関が対応を進めた、また学術機関での研究開発が進んだ、等が考えられます。
このようにIPv6インターネットの特徴として、公共部門での利用や研究開発が需要として顕在化していることが挙げられます。IPv4インターネットも当初は研究開発用ネットワークとして出発したことを踏まえると、IPv4インターネットと同様の成長過程にあると考えることができます。

グラフ6:NSの2ndレベルドメイン別IPv6/IPv4レコード登録数比率(2006年)


*1: 小出和秀, BGPルーティング情報の収集と分析, 2005年1月
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